・キューブアイス型なのにブロックアイス型に負けないかき氷製造機
・カフェやバーのカウンターに設置できる、超クールなIce Shaver
・
・
・
・・・クールなIce Shaver」って、あたりまえやろ!と、ひとりツッコミを入れながら、”himuro”(開発コードネームをつけました!)のコンセプトを検討しています。
超クールなデザインは、このプロジェクトが本格化すればイタリアに飛んでいって学生たちに考案してもらうとして、とりあえずどんなイメージで進めようかと考えているときに、当社のAくんがラフスケッチを描いてくれました!
すごい!
タテ型のシュッとした男前なデザインです。!
さっそく藤原先生に見せたらとても気に入ってくださり、
「ハンドルを上下させてネジを巻いてゼンマイで動いたらおもしろいね!」とおっしゃっいました。
なるほど、ゼンマイか・・・モーター駆動のことばかり考えていたけれど電気のいらないゼンマイならPSEも必要ないし、どこにでも設置できる。何より江戸時代のからくり人形みたいでおもしろいな。
帰宅してからゼンマイについて調べました。
日本でゼンマイを製造しているところは4社あって、その中の1社は世界シェア 3割というすごい会社が富山県にありました。あの「チョロQ」やマクドナルドの景品になっているゼンマイ仕掛けのおもちゃのゼンマイなんかも出荷しているそ うです。
翌日この会社「東洋ゼンマイ」さんに電話をしました。受付の女性に用件を説明した後、代わって出てこられたのがなんと社長の長谷川さんでした。
簡単にゼンマイの力で氷を削りたいということや、大きさ、幅についての希望を伝えましたら、こんなトルクカーブのグラフがFAXで届きました。
しかし恥ずかしながら文系の私には、何のことかさっぱり分かりません。泣
そこで再度長谷川社長に電話をかけ、dataの見方やかき氷製造機への採用が可能かを尋ねました。
社長によると、氷を押さえながら刃を回転させるとすれば、摩擦が生じ、その強さによってトルクは変わるし、200gのかき氷を作るために回転数を 多くすればトルクは反比例して下がる、というようなことを丁寧に説明して下さり、現時点ではこちらからもっと詳細な条件を提示しないと、ゼンマイ でかき氷が可能かどうかは返答できないとのことでした。
家庭用のかき氷製造機なら電池式のものもあるので、せめてその内蔵モーターの性能が分かれば、比較できるとのことだったので、アマゾンで発注しました。
届いたかき氷製造機を分解し、モーターを調べてみました。品番などが分かれば、必要なトルクや性能が分かるかもしれません。
このマシンに使用されているモーターは、Chengfang Motor社のOEM品で、品番による正確なdataは公開されていませんでした。しかし単三電池4コで動くので6Vのモーターだと推測できます。
またモーターには3コのギアが使用され、モーターの歯数を64倍にしています。 回転数を64分の1に減らしているということは、それだけトルクを上げているのでしょう。
そして、このかき氷製造機で家庭用冷蔵庫でできる氷9コを削り終えるのに約40秒かかりました。
この性能に匹敵する動力をゼンマイに求めた場合、どんな仕様になるのか、長谷川社長に再度尋ねました。
しかし結論としてはゼンマイにこれだけの力を求めると、ラフスケッチにあるような男前サイズに収まりそうにないようなので、残念ながらゼンマイ駆動はあきらめることにしました。
長谷川社長、見ず知らずの私が突然電話をしたにも関わらず、親身に相談に乗ってくださりありがとうございました!
つづく。
stu-art (スチュアート)は、イタリアのデザイナー・アーティストを応援しています。
http://www.stu-art.jp
mail:info@stu-art.jp ※ @は半角に置き換えて下さい.