タグ別アーカイブ: イタリア

stu-art exhibition 2015開催! その1

stu-artのプロジェクトを多くの方に広めるためには、どういう方法が適切かいろいろ検討しました。
それにはwebサイトだけでなく、実際に作品を間近で鑑賞してもらい、イタリアの学生の作品を一同に集めた展覧会やろうと思いつきました。
今年はミラノ万博開催の年でもあり、日本の人々がイタリアに関心を深める良いタイミングです。
さっそく準備に取り掛かりました。

まずは開催会場の検討からです。
展覧会など、今までやったことのないイベントなので、どんな場所がふさわしいか情報を集めたり、展覧会の後援をお願いするために、イタリア文化会館を訪問してみました。
イタリア文化会館は、イタリア外務省が世界各地設置している文化交流推進のための機関です。大阪は肥後橋にあるフェスティバルタワーの17階にあり、イタリア領事館に隣接しイタリア語講座の開催やさまざまなイベントの企画などを行っておられます。

私たちが訪問したとき、光栄にも館長が会ってくださりstu-artのコンセプトに共感してくださった上に、なんとこの文化会館を展示会場として使用したらどうかという大変ありがたい提案をいただきました。

あっという間に展示会場が決まったので、出展校との打ち合わせのために、イタリアへ行くことにしました。

IMG_3114

 

http://www.stu-art.jp

mail:info@stu-art.jp ※ @は半角に置き換えて下さい。

提供: スチュアート ジャパン stu-art Japan

 

フィレンツェでイラストレーターを夢見るクラウディナ(Accademia Cappiello)

illustrazione-bambina

情熱とは、ものによっては先天的で、私たちの中にずっと隠れている。本当の感動を教えてくれるような出来事が起こった後に、それが偶然見つかったり、ひょっこり顔を出したりするものです。

クラウディナが5歳のとき、両親がサプライズの贈り物をしてくれました。それは絵を描くためのキャンバスでした。嬉しくて嬉しくて仕方がない彼女は、1000個の絵の具でそのキャンパスを埋め尽くしたいと瞬時に思ったそうです。でも、そんな彼女に両親はとんでもないことを言いつけました。

「何を描きたいかはっきりわかるまで、キャンバスには何も描いてはいけません」。

描き始める前には、必ずアイデアが必要で、それがわかるまで、キャンバスは両親の部屋で待たされることとなりました。しかしそれがさらに彼女の欲望を掻き立て、創造力もぐんぐん湧いてきました。本当の画家になって、キャンバスに絵を描く日を何度も想像したそうです。5歳の女の子の面倒を見るのは、まったくもって容易ではないですねと、彼女は明るく笑いながら話してくれました。

ある晴れた日、彼女はとんでもなく早起きをして、両親の部屋の前にやってきました。そして彼らが眠っているあいだに、手に筆を握り締めて、忍び足で中に入ったのでした。

そのとき、何を描いたのか彼女はよく覚えていません。もうずいぶん前の話ですから。でも、はっきり覚えているのは、いろんな感情が次々と押し寄せ、真っ白なキャンバスは、めちゃくちゃな色彩の絵で埋め尽くされてしまったことだけだそうです。

「あらゆる子供の中には芸術家が潜んでいる」

彼女は身をもってそれを学びました。

では、クラウディナの作品をいくつか紹介しましょう。

illustrazione1

illustrazione4

illustrazione2

illustrazione3

pastello

olio-su-tavola

http://www.stu-art.jp

mail:info@stu-art.jp ※ @は半角に置き換えて下さい。

 

 

フィレンツェでグラフィックを学ぶナジャ(Accademia Cappiello)

eis

北イタリアにある山あいの村で、三人の兄弟姉妹といっしょに育ったナジャは、16歳の時初めてカメラを買ってもらったことがきっかけで、グラフィックアートに興味を持ち、運転免許なんかそっちのけでアルバイトをして、貯めたお金で念願の一眼レフを購入したそうです。

そして2011年のある日、ミラノでメイクアップアーティストとして活躍していた叔母が、クルーズ船で開かれるイベントに彼女を誘ってくれました。その時、ショーのバックステージを撮影していたジャンルカ氏と出会うことで、彼女の未来が形になり始めました。クルーズ船を降りるとき、彼女の情熱を買ってくれた彼が、ヴェローナにある彼のスタジオで働くように提案してくれたのです。

その後ナジャは彼に弟子入りをし、いろいろな技術を学び、彼のそばにくっついてできる限りのことを吸収したそうです。「新しい人生の始まり」と思うくらい彼女は刺激的な毎日をおくりました。

そして今、彼女はフィレンツェのアカデミアカピエッロでグラフィックデザインを学んでいます。しかしまだまだ若い彼女は、写真家になることだけでなく、いろいろな夢を持っています。どれを選ぶべきか迷ったときは旅に出て、知らない土地でいろいろな人と出会うなかで「自分が本当にやりたいこと」を探すのだそうです。新しい土地が自分をさらに成長させてくれると信じ、今は世界をまわっていろいろなことを学びたいと考えています。

次に彼女は何を見つけるのでしょうか?

最後に彼女の作品を紹介します。

F1040006

F1000002

_DSC7743-

YOUcmy

 

http://www.stu-art.jp

mail:info@stu-art.jp ※ @は半角に置き換えて下さい!

 

 

 

 

 

 

 

フィレンツェの美術学校Accademia Cappiello(カピエッロ)

レオネット・カッピエッロ アートデザイン学校(Accademia d’Arte e Design Leonetto Cappiello)

web_AccademiaCappiello_MG_3313

フィレンツェの有名芸術学校アカデミア・カピエッロ(Accademia Cappiello)は、生徒達が創造性を表現し、そしてその創造性を実際の仕事で活かすチャンスを見出すのに理想的な場所となっています。ここはアイディアを形にできる場所なのです。

学校の名前は、1900年代初頭にパリで活躍したリボルノ出身のイラストレーター、レオネット・カッピエッロにちなんで名づけられました。1956年8月28日に教育文部省公認の学校になり、イタリアの芸術学校の中で一番最初もしくは、初めにできた学校のうちの一つです。

60年余りの歴史を有し、教育と養成の経験とすぐれた教員のおかげで、アカデミア・カピエッロは、グラフィックデザイン、インテリアデザイン、デジタルコミュニケーションの分野でプロの養成をすることに特出した実績を持つ私立の教育機関となっています。

熟練の教授は、自身のアーティストとしての側面を発揮すると共に、一方では教育者として情熱を傾けてきました。授業では、最適なソフトフェアを使用しつつ、生徒の作品の完成を指導し、また教授達の経験を生かし厳しい仕事の世界で生きていくための最良のものを提供しています。この学校の主なプログラムとなっている広告用グラフィックデザイン、インテリアデザイン、そしてデジタルコミュニケーションは、一年間のコースとなっています。学生たちは、一年間で集中的に、専門的でプロフェッショナルな内容の濃いカリキュラムの授業を受けることができます。また夜間のコース(期間は様々)もあり、2014年からは外国人向けに英語のコースも開いています。

アカデミア・カピエッロの生徒達は多くのコンクールに参加し、これまでに数多くの褒賞や賞を獲得しています。2013年春、学校は、場所と校舎を一新し、フィレンツェのミケランジェロ大通りに移転し、記念式典が開催されました。

web_AccademiaCappiello_MG_3245web_AccademiaCappiello_MG_3279

 

http://www.stu-art.jp

mail:info@stu-art.jp ※ @は半角に置き換えて下さい.

フィレンツェのフランチェスコ・ディベネデッティ(Accademia Cappiello)

今日は、フィレンツェにある美術学校Accademia Cappiello(カピエッロ)の学生フランチェスコ・ディベネデッティ君を紹介します。
pubblicit_ per deodorante domestico

1977年南イタリアのバルバッタで生まれた彼は、もともと絵を描くのは好きだったけれど数学も得意だったので、会計士の専門学校を卒業し大学では経済学を学びました。彼は、変化することが嫌いなようで、子どもの頃から自分の時間といるべき場所をきっちり決めて、規則正しい毎日を過ごしていたようです。

しかしそんなある日、彼の人生のパートナーになるスザンナと出会い、変化が大嫌いだった彼の人生がガラリと変わります。スザンナは彼と全く正反対の性格らしく、新しいことに挑戦することが大好きだそうです。2人は、互いに影響を受けながら愛し合い世界中を旅して回りました。そして最終的にフレンツェに移り住んだ彼は、ルネッサンス文化の色濃いこの町に刺激され、子どもの頃のように絵を描くようになりました。

copertina per agenda Ciak (2)

また、絵を描く傍ら彼は執筆の仕事も始め、これがインターネットのおかげで、風刺ライターとしてちょっとした成功を収めました。彼の書いたものが雑誌、インターネット・サイト、本、テレビ番組で取り扱われるようになり、いくつかの出版社からも仕事をもちかけられるようになってきました。ユーモアは広告のスパイスになると考えた彼は、自分の中から湧き出る創造力を広告の世界で活かすことに決めました。

作品の中でユーモアやパラドックスを用いるのが彼のスタイル。ミニマリズムやシュールレアリズム、幾何学や数学を想起させるものが、今はお気に入りのようです。

Illustrazione per Alice in Wonderland

 

 

proposte logo per Firenze

ritratto a matita (2)

 composizione surrealista

http://www.stu-art.jp

mail:info@stu-art.jp ※ @は半角に置き換えて下さい.

stu-artストーリー(4) 〜stu-artのロゴコンペ2

オフィシャルロゴを決定しました!!

OffcialLogo

って、もうwebサイトに掲載してますね。(笑)

このロゴは、ミラノ工科大学ポリデザイン学科の大学院生Lorenzo Riminucci君が考案してくれました。
とてもエレガントなデザインながら、パッと見ただけで記憶に残るインパクトや力強さも合わせ持っています。stu-artを出発点にこれから将来大きく飛躍するデザイナーやアーティストを象徴するにふさわしいロゴではないでしょうか?

これは、ミラノ工科大学で行った表彰式の模様です。日本式に「表彰状」を手渡しました。

P1010159

 

Lorenzo君は少しはにかみながらもクラスみんなの大喝采を浴びていました。

To be continued

http://www.stu-art.jp

mail:info@stu-art.jp ※ @は半角に置き換えて下さい.

stu-artストーリー(3) 〜stu-artのロゴコンペ

stu-artのプロジェクトを立ち上げたとき、いかにしてこのプロジェクトをイタリア国内で広めていくかを考えてみました。このプロジェクトの存在を一番知ってほしいのは、当然芸術学校の学生やイタリア国内で活動するアーティストの人たちです。

そこで、彼らを対象にstu-artのオフィシャルロゴをデザインするコンペを開催することにしました。デザインコンペですから、アートやデザインに関わる人にきっと興味を持ってもらえるだろうと考えたわけです。そして企画書を作り、いろいろな学校やアーティストに働きかけてみました。

すると、ミラノやフィレンツェなどから大変多くの応募をいただきました!ご応募して下さったみなさん、本当にありがとうございました!

写真

応募作品はどれもすばらしく、本当に迷ってしまいました。

webサイトで見たときのイメージ・・・
名刺で差し出したときのイメージ・・・
作品を購入したお客様におくるパッケージのイメージ・・・
覚えてもらいやすく、インパクトがあって、エレガントなデザイン・・・
これから成長するアーティストを象徴するデザイン・・・

何日も悩んだ結果・・・・ついにオフィシャルロゴを決めました!

To be continued

http://www.stu-art.jp

mail:info@stu-art.jp ※ @は半角に置き換えて下さい.

 

Milanoのアクセサリーデザイナー Elisa Corradi

今日はとてもかわいいアクセサリーを紹介します。

ELISACORRADI_03

ミラノ在住のアーティストElisa Corradi(エリーザ・コラーディ)の作品です。彼女は美術学校を卒業後、小学校や中学校で子供たちにアートワークを教えながら、絵画やオブジェ、アクセサリーの制作を行なっています。数々の作品の中でも、プラスチックやメタルのパーツ、はぎれなど、様々なリサイクル素材を用いて制作しているネックレスは、1つずつが異なった大変ユニークなコレクションです。

その中から、いくつかの作品を紹介しましょう。

collana02

ELISACORRADI_02

ELISACORRADI_05

ELISACORRADI_06

彼女は、自分がアクセサリーを作るようになったきっかけをこんなふうに話してくれました。

「グラーニエヴァーギ(Granievaghi)。私が幼い頃、生まれて初めてジュエリーに恋したお店の名前よ。連れて行ってくれたのはアンナおばあちゃん。(ちなみに八歳になる彼女の娘もアンナという)。私の八歳のころはというと、素敵なジュエリーでいっぱいのお店の中を『不思議の国のアリス』よろしく駆け回ってた。女の子らしくて可愛いものはなんでも好きだったけれど、家では男の子の服ばかり着させられていたの。(笑)実用的だけど、心躍る美しさはなかったわ。そこで目をつけたのが、小物がいっぱいに詰められたカゴ。カラーテープ、金色の鈴、いろんな形の木箱、指輪。さらには厚手お布で作られたカラフルなネックレス、真珠、色紙なんかもあった。カゴの中身は「不思議の国」の材料だったわ。」

「そのうち私は技術を身に付け、強く願えば、どんなに美しいものでも作り出せることに気づいたの。いろんなものがごちゃ混ぜのカゴが私は大好きで、どうにかして何かを作り出したいと思い、カラーテープに真珠やボタン針金などを結びつけながら、少しづつジュエリーを作ってみた。私の手に触れることで、ばらばらだった材料が一つのアクセサリーになることをイメージしながら。出来上がったアクセサリーをじっと眺めていると、私の中から、もっといろいろ作ってみたいという気持ちが湧いてきた。好きなことにたっぷり時間が使えた私の幼少時代はそんなところよ。」

母になった彼女は、今でもその情熱は変わっていないと言います。

「作品を創作しているとき、さまざまな思考を溶け合わせ、魔法のようなカタルシスを感じながら、美を追求する中でほのかな悲しみまでも感じるたったひとりの思考の時間が大好き。だから、象徴的なもの、私だけに特別なもの、周りの環境や人の記憶に残るものを好んで素材に用いる。現実に存在する何かに、人生の瞬間瞬間をつなぎとめる。そのおかげで自分は前向きでおれたし、話し合い、よく考え、創造活動を通して純粋になることもできた」と話してくれました。

一見アバンギャルドなテイストながら、かわいさだけでなく、気持ちを前向きにさせるパワーを感じさせてくれる作品ですね。

最後に、彼女自身がモデルになったショットをどうぞ!

ELISACORRADI_09

 

 

ELISACORRADI_01

http://www.stu-art.jp

mail:info@stu-art.jp ※ @は半角に置き換えて下さい.

 

MILANOのLaboratorio Graffe

ミラノ工科大学のすぐ近くに、プロダクトデザインとインテリアデザインの制作スタジオLaboratorio Graffeはありました。

P1000700

このグループは、ミケーレ、カロリーナ、ルーカ、カテリーナの四人で結成され、それぞれが工業デザイナーの道を歩むうちに出会いました。

Graffeでは、作品と人間、作品と環境との関わりを研究し、デザインに活かしています。昨年はトリノ市で開催されたデザイナーズグループの展覧会”OPERAE”にも出展しました。

作り手の思いがこもった良いデザインには、さまざまな事を融合させながらプロジェクトを進めることができたり、現在と過去、古い素材と新しい素材を共存させるパワーがあると、彼らは信じています。彼らは、単なる消費材ではなく、愛着をもって長く利用されるモノを生み出し続けています。

 

やさしさと自然な風合いを感じさせるスイッチ

GRAFFE_controluce_13.10.201242

GRAFFE_controluce_13.10.201240

 

フロアスタンド  シェードからもれる灯りがとっても暖かいですね。

_LUC8555GRAFFE_controluce_13.10.201217

シンプルなペンダント

nuda_elements_amb-(5-of-10)

Graffeのみなさんです!

graffe

 

http://www.stu-art.jp/

mail:info@stu-art.jp ※ @は半角に置き換えて下さい.

TORINOのNPO 〜Laboratorio Zanzara

今日はトリノにあるLaboratorioZanzaraを紹介します。ミラノからFreccia Rossaに乗って西へ約1時間、2006年に冬季オリンピック(荒川静香さんが金メダルをとった大会ですね!)が開催されたトリノ市は、フィアットの企業城下町として発展しました。

P1000681

LaboratorioZanzara(ラボラトリオ・ザンザーラ)は、知的なハンディがある方がデザイン、写真、ビジュアル・コミュニケーションなどの芸術や創作を通じて市民との関わりを深めるために生まれた非営利団体です。

zanzaralogo2

このNPOには、2つの重要なポリシーがあります。1つ目は、作品を制作する時間を存分にかけることができる環境をつくること、もうひとつは、どんな作品でもかけがえのない財産であるということ認めることです。創造力は、ハンディのある方々にとって、仕事をする原動力となり、仕事ができるということは市民としての権利を再確認できることでもあります。

LaboratorioZanzaraにお邪魔したとき、多くの方が創作に取り組んでいました。

P1000652

このプロジェクトが成り立っているのは、工房運営から得た多くの経験とトリノ市民の協力、そしてヴィジュアル・コミュニケーションやデザイン、アートを教える教授陣の大きな愛情とサポートがあるからです。互いに理解をするということを大切にしてきた過程で、ハンディーを持った方たちが創る作品には大きな意味があり、このプロジェクトに関わった人々との共生の証です。

P1000657ZANZARA_IMG_0546   ZANZARA_IMG_0780   ZANZARA_IMG_0792
foto di Michele D’Ottavio

P1000655

とても純粋で新鮮な色使いの作品が印象的でした。

最後にみなさんで記念撮影!

IMG_2592

http://www.stu-art.jp

mail:info@stu-art.jp ※ @は半角に置き換えて下さい.